初音映莉子(エーチーム所属)
×高良健吾主演!
角田光代「月と雷」を
安藤尋監督が映画化
直木賞作家・角田光代「月と雷」が映画化
直木賞作家・角田光代氏の小説「月と雷」が、初音映莉子(エーチーム所属)と高良健吾の主演で映画化されることになり、10月に東京・テアトル新宿ほか全国で公開されることが明らかになった。「八日目の蝉」や「紙の月」などが映画化され大ヒットを記録している角田氏の同名小説は、根無し草のような女・直子と息子の智、過去に2人と暮らしていたことがある男の娘・康子の物語。安藤尋監督がメガホンをとった映画版では、幼少期に母が家出し普通の家庭を知らぬまま大人になった泰子の前に突然、亡き父の愛人の息子・智が現れ、大きな喜びはないが小さな不幸もない平板な泰子の生活がたちどころに変わっていく姿を描く。
「ノルウェイの森」での好演だけでなく、ハリウッドデビューを飾った「終戦のエンペラー」での刹那的な演技が記憶に新しい初音。今作での役どころに対しては、「大好きな父を亡くし、東京に出るわけでもなく、清算しきれない過去を持ちながら、人の人生にかかわることに積極的でない女性」と説明する。それだけに、「自分が持っていたもの、現場で感じたことを一番大切にし、心のアクセルとブレーキを小さく刻みながら、この役を作り上げました」と語っている。
初音映莉子
一方、高良にとっては「きみはいい子」(2015)以来の主演作。演じる智は泰子と同じ過去を共有し、突如として泰子の日常に大きな変化をもたらしていくが、「まず台本を読んで、智の行動を智自身がつかみ切れていないからこそ、智に対してしょうがないと思えるところがいくつもあった」という。だからこそ、「多くを理解しながらというよりは、その場その場で演(や)っていた記憶です。そして、そこには智の切なさがいつもそばにあったと思います」と胸中を明かした。
2人は、撮影を通して、役を通して理解を深めていった。初音が「ルーティーンのような生活、自分では平和に過ごしていたはずの日常が、智と再会して、急にその日常が変わっていくわけですけど、高良さんご本人にもそういう流れを変える力がある方だと思いました」と話せば、高良も「初音さんのこの現場に対する気合いの込め方は勉強になりました」と同調している。
初音映莉子
また、メガホンをとった安藤監督は、2人について「初音映莉子さんが美人であることは面接で分かっていたのですが、実はかなりぶっ飛んだスンゲー女優であり、高良健吾さんがとにかくいいヤツに輪をかけたようにいいヤツで、さらに輪をかけてプロフェッショナルな俳優であることを目の当たりにし、とても貴重な体験でもありました」と絶賛のコメントを寄せた。
◆初音映莉子のコメント
安藤監督は私的な空間のある現場を作ってくださったので、“俳優として仕事をした”というより、自分の中の人生の一部を泰子の人生に費やすことが出来ました。とても信頼感のある現場でした。
私が演じた泰子は、大好きな父を亡くし、東京に出るわけでもなく、清算しきれない過去を持ちながら、人の人生にかかわることに積極的でない女性です。自分が持っていたもの、現場で感じたことを一番大切にし、心のアクセルとブレーキを小さく刻みながら、この役を作り上げました。
ルーティーンのような生活、自分では平和に過ごしていたはずの日常が、智と再会して、急にその日常が変わっていくわけですけど、高良さんご本人にもそういう流れを変える力がある方だと思いました。生きている限り、共感できる要素がありふれた作品だと思います。
高良健吾
◆高良健吾のコメント
安藤監督の現場が久しぶりの映画でした。
現場の流れが、僕には特別で、それは贅沢で。手応えにしながら現場に居ました。
まず台本を読んで。
智の行動を智自身掴み切れてないからこそ、智に対してしょうがないと思えるところがいくつもあって。
多くを理解しながらというよりは、その場その場で演っていた記憶です。
そして、そこには智の切なさがいつも側にあったと思います。
共演した、初音さんのこの現場に対する気合いの込め方は勉強になりました。安藤監督の芝居に対する責任の持たせ方にドキドキしました。
もっと現場に居たかったです。
◆安藤尋監督のコメント
以前からその作品がとても好きな角田光代さんの原作を映画化することができ、大変嬉しく思っています。
そして今回は、初音映莉子さんが、美人であることは面接で分かっていたのですが、実はかなりぶっ飛んだスンゲー女優であり、高良健吾さんがとにかくいいヤツに輪をかけたようにいいヤツで、さらに輪をかけてプロフェッショナルな俳優であることを目の当たりにし、とても貴重な体験でもありました。
初音さん演じる泰子も、高良さん演じる智も、二人とも身近にいたらちょっと面倒くさい連中です。それでも彼らがそれぞれの孤独を背負って、「始まってしまった」人生をあがきながらも生きる姿は、時に私自身が自分の中に見つけるもうひとりの自分だったりします。映画を観てくださる方々の中にも、泰子や智がふと顔を覗かせてくれたらとても嬉しく思います。
安藤尋監督
◆角田光代のコメント
映画では、登場する人物のひとりひとりが、みんな、断然、小説よりもすてきな人だ。
それは生身の人が演じているからかもしれない。俳優さんと女優さんが、登場人物たちの不器用な時間を、ていねいに真摯に生ききってくれているからかもしれない。
◆『月と雷』作品情報
2017年10月からテアトル新宿ほか全国公開
監督:安藤尋
脚本:本調有香
原作:角田光代『月と雷』(中公文庫)
出演:初音映莉子,高良健吾
初音映莉子
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初音映莉子
古い映画好きの個性派女優
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初音映莉子(エーチーム所属)